ココロとカラダに現れるうつ病の症状と、その治し方について

うつ病の治療

治せる病気

うつ病の症状は、心と体にあらわれる。このことは、裏を返せば単なる「気分の落ち込み」とか「ちょっとした五月病」とかとは違って、きちんと病気として診断し、治療することが可能なものであるということを意味している。うつ病は、病院に行って治すことが出来るものなのである。
実際、病院の心療内科や精神科、メンタルクリニックといった医療機関で、ドクターに診てもらい、しかるべき治療をしてもらうことで、うつ病は克服することが出来る。風邪薬や傷薬が人の体を治すように、抗うつ剤という薬が、うつの症状を消してくれるのである。

抗うつ剤は、たとえばマイナスをプラスにするというような、曖昧な言葉で語られる効能を持つものではない。
抗うつ剤はうつの症状を生み出す体の仕組みにアプローチして、体に作用を及ぼして症状を改善させるという効能を持っている。
ガンの治療に使われる抗ガン剤がガン細胞をたたいて症状を治癒させるように。
具体的には、抗うつ剤が作用を及ぼすのは情報伝達を行う神経組織である。

アプローチの仕方

うつの症状は、具体的にはセロトニンやノルアドレナリンなどの脳内神経伝達物質の量が減ることで起きると言われている。
人が物を考えたり、何かを思ったりする「心の働き」は、これらの伝達物質が情報を送り合う中で生まれるものだ。喜びや悲しみは、すべて脳内の伝達物質によるそれぞれ特定の電気信号のやり取りなのである。
うつ状態に陥る人は、過度のストレスによってセロトニンやノルアドレナリンを「再取り込み」してしまう。せっかく放たれたものを再び取り込んでしまうことで、その数が足りなくなってしまう。心の働きが淡く薄らいだものになってしまう。そういう仕組みで、気分を上手く表現できない気分障害などが起きるのだ。
抗うつ剤は、たとえば「セロトニン再取り込み阻害薬」という名で呼ばれる。セロトニンが再取り込みされるのを防ぎ、神経伝達物質をきちんと一定の数だけ置いておくようにするのが、抗うつ剤の役割なのである。